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timolog 夜の音盤記
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いつも聴いている音楽を気ままに紹介するブログです。
ロックからジャズやクラシックまで極私的レビューでとりあげます。
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Franks Wild Years / Tom Waits

2007/08/06 23:20
 トム・ウェイツによれば、このアルバムは「ソードフィッシュトロンボーン」「レインドッグ」と並んで、ロマンチックなオペラ三部作になるのだそうだ。いったいこれらのどこがオペラなのかよく分からないが、まあ、とにかくそういうことらしい。
 アイランドの第一弾のアルバム「ソードフィッシュトロンボーン」からの、前衛的で無国籍風の、それでいてどこか懐かしさを感じさせる独特の曲づくりは、ここでも絶好調であり、個人的なことを告白すれば、一人の夜の薄暗い部屋で、このアルバムを静かに流してうっとりしていたことが自分にもあった。でもこれって、変態としか言いようがない行為なんだけどなあ。ああ恐ろしいですぅ。
 なんだかわからないが、このアルバムというか、このオペラ三部作の主人公はフランクという男で、思い返してみれば、このアルバムのタイトルと同名の作品が「ソードフィッシュトロンボーン」にも収録されていたんだっけ。どういう物語りなのかは、もうどうでもいい気がします。この音がすべて。
 夢を見ているような、夢だから、時代と場所がどこなのかも分からないし。昔のようでもあるし今のようでもあるし、もしかしたら未来の音なのかもしれないし。自分や恋人の前世に思いを馳せるロマンチックで退廃的な夜のBGMにぴったりです。恋人同士でハマって下さい。出てこれなくなっても知らないけど。

"Franks Wild Years" Tom Waits (1987)
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Rain Dogs / Tom Waits

2007/08/04 23:33
 トム・ウェイツの最高傑作と評するファンも多い9作目のアルバム。基本的に前作のサウンドを踏襲しているが、よりバラエティに富んだ内容になっている。タンゴとかポルカとか、なんだかよく分からないが、無国籍風の音楽がいっぱいに詰まっている。
 前作の湿度を感じさせるような、こもった雰囲気の暗さが薄れてきており、個人的にはトムがこの作風を割り切って堂々と押し進めているような感じを受ける。決して嫌いじゃないが、個人的には哀愁のこもった淡い狂気を感じさせる前作の方がより好みである。
 トムが堂々とやっていると書いたが、やはりこの路線に自信を持ってきたんだろう。ストーンズのキース・リチャーズをはじめとして、有名どころのゲストの名前も見ることができる。
 「セメタリーポルカ」「タンゴティルゼイアーソア」「ダイアモンド&ゴールド」など、哀愁のある童謡のようなメロディが心の琴線に触れる。「ガンストリートガール」なんて、トラッド風の作品まであるし、のんきなカントリー風味まで用意されている。カラッとしたロックも聴かせていて気持ちがいいが、一般的にはそっちの方が人気があるんだろうと思う。
 当時、このアルバムは結構な人気盤になっていて、今までトム・ウェイツの名前すら聞いたことがないであろうと思われる若き乙女までが、街でこのアルバムを抱えて得意げに歩いていたりした。本当にトムの良さにしびれていたんだろうか。単なるファッションだったんだろうな。色んな雑誌で流行のように紹介されていたし。

"Rain Dogs" Tom Waits (1985)
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Swordfishtrombones / Tom Waits

2007/08/04 23:31
 トム・ウェイツの8枚目のアルバムは、古巣のアサイラムをはなれてアイランドから発表になった。なんでも、このアルバムの音がアサイラムには受け入れられなかったらしい。確かに今までのトムのサウンドではない、まったくの別物の音楽である。ジャケットからしてまるで雰囲気が違うのだ。
 当時、自分は毎日のようにトムの新譜を待ち望んでいたわけであるが、なんとこのアルバムの輸入盤がレコード店に入荷する直前に、夢の中でこのジャケットを克明に見ていたのである。信じられないかもしれないが本当の話である。
 夢の中では、トムの新作アルバムのジャケットが黒と黄色で構成されたデザインに見えた。大きな管楽器があるのが見えた。そしてジャケットの左下には、漢字の見出しのある新聞が見えた。信じられないかもしれないが本当の話だ。もちろん太った中国人の姿も見えた。
 夢から覚めて、変なジャケットの夢を見たと何度も思った。もちろん夢だから、こんなデザインのジャケットで発売になるなど思ってもいない。しかし、レコード店でこのアルバムを見た時は驚いた。夢の内容をちゃんと覚えていたからである。
 そして中身を聴いてまた驚いた。あまりにも自分好みの音楽だったからである。決して明るくはなく、むしろ暗く、都会的なサウンドと大昔のサウンドが混じりあったような不思議な雰囲気。聴きながらフェデリコ・フェリーニの退廃的な映像を思い浮かべたものだった。
 そして、なにより魅力的なのは、きわめてメランコリックなメロディの数々である。「ソードフィッシュトロンボーン」「兵士の持ち物」「レインバーズ」など、今も忘れることなく胸の中で鳴っている。哀切なピアノの響きが今も心からはなれない。

"Swordfishtrombones" Tom Waits (1983)
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One from the heart / Tom Waits and Crystal Gayle

2007/08/04 23:28
 トム・ウェイツがフランシス・コッポラの映画「ワン・フロム・ザ・ハート」のサウンドトラックを手がけた成果がこのアルバムに詰め込まれている。トムと一緒に歌声を披露するのはクリスタル・ゲイルである。最初から最後まで美しい歌の数々を楽しめるアルバムに仕上がっている。
 当時は映画館でこの映画を見たが、詳しい筋書きを忘れたが、とにかく映像の美しい映画だった。もちろん映画の挿入歌も。一番美しかったのは主演のナスターシャ・キンスキーだったかもしれないが。
 それにしても、このアルバムは美しい。すべての曲をトムが書きあげているが、オリジナルアルバムとしてトムのディスコグラフィーに残しておくべき作品である。本当に素晴らしい出来だ。
 きらびやかな美しさと、メランコリックな悩ましいメロディとピアノの音。そしてトムの声。そしてクリスタルの声。トムのファンでも、このアルバムを聴いていない人がいるようだから、絶対に聴いておくべきだと思う。
 クリスタルの歌声が美しい「オールドボーイフレンド」や、トムの歌声と憂愁に満ちたメロディとピアノが魅力の「ブロークンバイシクル」なんて、たまらない魅力なんです。
 個人的には「オールドバイシクル」なんて、ポール・マッカートニーの「ジャンク」に匹敵する名曲だと思ってます。

"One from the heart" Tom Waits and Crystal Gayle (1982)
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Heartattack And Vine / Tom Waits

2007/08/01 21:47
 トム・ウェイツの7作目は、前作からさらにロック色を強めた雰囲気の作品と、美しいオーケストレーションをまとった名バラードで構成されている。あのブルース・スプリングスティーンがとりあげた名作も収録されているアルバムなのである。
 個人的には少しマンネリしてきたかなという思いもあって、前作ほどの思い入れはないアルバムではある。それでも「セイヴィングオールマイラヴフォーユー」や「オンザニッケル」そして「ルビーズアームズ」といった、あまりに美しい哀愁のメロディの名曲には、ただただ聴き入ってしまう。でもなあ、このアルバムはトムの声に力が入りすぎのような気もするんだよなあ。
 このアルバムで最も有名なのは、やはりスプリングスティーンがとりあげた「ジャージーガール」だろう。トムの奥さんになる人へ捧げたナンバーだそうだ。思わずいっしょに口ずさんでしまうメロディが心地よい。恋人に会いにいく高揚した気持ちが伝わってくる。
 トムはこのあと、アサイラムレーベルをはなれて、アイランドに移籍するが、信じられないような音楽的な変化をとげてしまう。ファーストやセカンドで聴かせていた雰囲気は見事に払拭されて、かなり前衛的なアルバムを発表していくことになる。
 トムのファンは、アサイラムの時代と、アイランドの時代で、どちらのトムが好きなのか極端に意見が分かれるかもしれないが、自分は幸福なことにどちらのトムも大好きだったりする。特に思い入れの深い作品が、このアルバムのあとに発表されたアイランドレーベル第一弾の作品である。

"Heartattack And Vine" Tom Waits (1980)
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Bule Valentine / Tom Waits

2007/08/01 00:13
 トム・ウェイツの6枚目のアルバムも何度聴いたか分からないほどに大好きだ。もちろん、トムと言えば、ファーストアルバムとセカンドアルバムを絶対に忘れてはならないわけだが、個人的には、前作とこのアルバムも同じように愛すべきアルバムなのだ。
 冒頭の「サムホエア」で映画のように美しいトムの世界へ導かれる。夢ごこちだ。つづく「ドラッグストアの赤い靴」に聴きすすむと、いままでのヘヴィなサウンドにエレクトリックな味付けが加味されていることに気づく。クールでハードな雰囲気がトムの新しい魅力なのか。「血だらけのロミオ」や「ロングサイドオブザロード」なんてまさにハードボイルドの世界だ。そしてそれが最高にカッコいい。
 そして、やっぱり「ミネアポリスの女からのクリスマスカード」で、いつものトムにどっぷりと浸りきる幸せに感じ入る。こういう哀愁のこもった情緒ある歌が、初期からこの時期にいたるトムの魅力なんだと思う。懐かしさに満ちたメロディと詩の世界が泣ける「ケンタッキーアヴェニュー」なんか、もう何回聴いて涙したかわからないほどなのだ。トムは本当にいい曲を書く人だ。
 ジャケットのトムも一段とあか抜けてカッコいい。裏ジャケットも最高にイカしていて、この裏ジャケのトムの真似がしたくて、アメリカンなスタイルの中古車(もちろん日本車)を買って乗り回していた恥ずかしい思い出がよみがえる。
 ラストに収録されたタイトル曲の「ブルーヴァレンタイン」は、トムにはめずらしいエレクトリックギターによる静かな弾き語りで、もの悲しいモノローグのように心に響く。もちろん、この曲も何度聴いたかわからない。

"Bule Valentine" Tom Waits (1978)
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Foreign Affairs / Tom Waits

2007/07/31 01:16
 トム・ウェイツの5枚目のアルバム。このアルバムは大のお気に入りだ。レコードに針をおとすと静かで美しいストリングスとピアノの音が流れ出す。しっとりとした「シニーのワルツ」でこのアルバムの世界に入り込む。
 つづく「ミュリエル」のジャジーな雰囲気に酔いしれる。ピアノとサックスそしてトムの声。それだけでこんなに夜とウィスキーの雰囲気に浸りきれる。完全にトムの世界にしびれてしまう。
 ベット・ミドラーと雰囲気濃厚なデュエットも披露しているし、なにか前作のヘヴィで暗い雰囲気がうそのように洗練されている。しかしこれはこれでいいのである。「想い出に乾杯」なんて聴くと、昔を思い出してやたら感傷的になってくる。
 しかし、やはりトム・ウェイツなのだ。アルバム後半には極めてヘヴィな雰囲気の作品を配置している。「ポッターズフィールド」や「バーマシェイヴ」なんて、前作とはまた違った暗さや重さがあるが、同時に深さも感じさせる。
 哀切な雰囲気が凝縮している「バーマシェイヴ」はトムの作品の中でも、最も好きな作品のひとつだ。ピアノがすすり泣いている。サックスが号泣する。トムは異国の放浪の出来事をうつむきながら語るように歌っていく。これは悲しみの深い曲だ。
 このアルバムの邦題は「異国の出来事」である。ここで言う出来事とは、もちろん男と女の出来事のことである。このジャケットの世界観、たまらんなあ。

"Foreign Affairs" Tom Waits (1977)
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